縮景園(しゅっけいえん)は、広島県広島市中区にある庭園で、広島藩主、浅野長晟が、1620年から別邸の庭園として築いたものです。作庭は、茶人として知られる家老の上田宗箇によって手がけられました。
園の名前の由来は「幾多の景勝をあつめ縮めて表現(縮景園)」したという意味からですが、中国杭州の景勝地「西湖」を模して造られたとも伝えられています。
1940年に国の名勝に指定、広島県内でも有数の梅、桜の名所として有名です。
名勝縮景園。それではさっそく門をくぐってみます。
入口正面には「清風館」という建物があります。清風館は、江戸時代において、縮景園内の藩主の休憩所であったそうです。書院造の名残を一部にとどめる本格的な数寄屋建築です。
縮景園中央には、濯纓池「たくえいち」という池があり、花崗岩でできた橋がかかっています。縮景園を象徴する橋で、パンプレットなどでよく見る風景です。
園内奥にある「明月亭」という茶室、先ほどの清風館と異なり、こちらは周囲に木立が並び、静かな雰囲気です。
四季折々の花を楽しむのもよいでしょう、訪れた時は、梅の花が見ごろでした。
園内には、17種、110本の梅が植栽されていて、1月中旬から2月下旬が最盛期だとのことです。