2021年は学校敷地内における見学は中止となりました。
山口県防府市の南部、向島という小さな島の小学校に「蓬莱桜」という立派な一本桜があります。
残念ながら2021年は小学校敷地内での見学は中止となりましたが、平成30年には桜としての新種認定もされ知名度も上がりつつある一本桜です。
朝日を浴びる「蓬莱桜」
樹高は学校の校舎の2階ほどでそれほどではありませんが、横に向かって大きく広がっている桜です。
蓬莱桜と呼ばれることが多いですが、品種は寒桜の一種で早咲きの桜になります。
向島小学校の蓬莱桜
高さ | 約9メートル |
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幹周 | 2.8メートル |
枝張り | 最大約18メートル |
例年の見ごろ | 3月初旬から3月中旬 |
枝張りは最大約18メートルあるそうです。
校舎をバックに見るのが正面だと思いますが、どの角度からでも美しく見えるものです。これだけ枝振りがしっかりしているからでしょう。
この桜のいわれは、詳細の記録がなく不明とのことですが、約90年ほど前に向島小学校の卒業生が植樹したといわれています。
蓬莱桜は3月初旬に開花し、最初は薄い紅色で次第に色が濃くなってくるそうです。実物を見た感じではソメイヨシノよりも若干濃い色をしていました。
花付きはしっかり、ボリュームがあります。
平成30年に新種認定される
平成30年10月には、公益財団法人日本花の会から「防府市向島の寒桜」との名称で新たな園芸品種の認定を受けたといいます。
いわば桜の新種認定ということで、全国では14例目、山口県では初ということです。
校舎側から見た蓬莱桜、こちら側は目線より上に花が咲いていますので、見上げると目の前一杯に桜の花が広がります。
花に覆われている感じさえしますね。
高い所から眺める蓬莱桜
小学校からさらに車で高い位置までのぼってみると見晴らしの良い場所に出ます。
この場所は桜のある場所から山のほうを振り返ってみてください、すぐわかると思います。
すぐ後ろに川が流れていますので、白い校舎とピンクの桜が際立ちます。
向島小学校の蓬莱桜(防府市向島の寒桜)
所在地 | 山口県防府市大字向島775 |
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見学の注意点
桜は校庭内にありますので、見学に際しては学校に妨げの無いようにとの注意喚起があります。見学前には次のリンクをぜひご一読ください。
なお、冒頭で書きました通り、2021年の桜見学は中止となっています。
山口県指定天然記念物「防府市向島の寒桜」
本樹は、詳細な記録がなくその沿革は不明ですが、向島小学校の 卒業生が植樹したといわれ、今でも同小学校の校内に生育します。 品種は、カン ザクラの系統とみられます。カン ザクラは、 ヤマザクラとカンヒザクラとの雑種である国芸種で、開花時期が早いのが特徴です。 本樹は、3月初句から中旬に開花し、 花は薄い紅色で後にやや 濃くなります。 地元では早咲きの桜として有名で、小学校の卒業 式の時期に満開を迎え、 卒業生を送り出しています。また、市民をはじめとして多くの方々にも親しまれています。 全国に本樹のような大きなカンザクラはなく、平成30年10月に公益財団法人日本花の会から、桜の新園芸品種に認定を受け全国 では14件目で、山口県では初となります。
◆文化財の種類
天然記念物
◆指定名称
防府市向島の寒桜
◆指定日 平成23年4月8日 ◆所在地
防府市大字向島775番地(向島小学校校庭)
◆管理者
防府市
◆指定範囲
樹木を中心に半径13mの円内
山口県教育委員会
防府市教育委員会