金谷の城山桜(かねだにのじょうざんざくら)は島根県益田市にあるエドヒガンの一本桜です。
樹齢は約600年といわれ、入船山城が築城された西暦1,423年頃、当地に移り住んだ澄川氏によって城の出丸部分に植えられた桜だと伝えられています。
ちょうど※満開の時期に訪ねてみましたのでご紹介してみようと思います。
※開花時期は例年4月上旬ころです。
駐車場からは山道を登っていく
山城というだけあって、桜のある部分は山道を登っていった先にあります。道はコンクリートでしっかり整備されていて歩きやすいです。
だいぶ登ってきました。道沿いの田んぼでは春の田植えの準備で忙しそう。小川にそって植えられた桜も満開です。
5分少々くらい歩きますと巨大な桜が見えてきます。
島根県指定文化財・天然記念物指定 金谷の城山桜
坂道の下のほうからの見上げるようなアプローチは一本桜の大きさを実感できとても感動的でした。
金谷の城山桜
幹回り | 6.67m |
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根本周囲 | 7.15m |
樹高 | 15m |
枝張り | 東西に20m 南北に20m |
そのまま登っていくと、おそらく城の遺構であると思われる平坦な場所に出ます。
力強く伸びた幹と繊細な花付きが印象的だ
うねるように伸びていく力強い幹が印象的。この向きが正面といっていいのかな。
幹とは対照的に淡いピンク色の花は見事なまでに繊細です。
桜の木の中でも数百年級の樹齢も珍しくないエドヒガン桜。
この桜は約600年といい、その根元の幹の堂々たる風格がそれを示しています。
枝からさらに小さな枝が芽吹き花びらをつけています。太い幹は苔むしてまるで新たな新芽の苗床のようになっています。
淡色の花びらが青空に映える!
満開の花びら別カット。
山間の城山跡に毎年咲き誇る一本桜、ちょっぴり秘境感の漂うこの雰囲気もこの桜の魅力かと思いました。
金谷の城山桜 所在地 | 島根県益田市美都町山本金谷 |
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その他の情報
開花情報はこちら 美都町特産観光協会 美都桜情報
また、金谷の城山桜の近くにある「安養寺のしだれ桜」、こちらも天から降ってくるかの如く見事な枝ぶりのしだれ桜ですので、併せて訪ねてみられてください。
さらに、益田市のお隣、浜田市にも有名な一本桜があります。三隅太平桜、こちらは国指定の天然記念物です。
満開の時期はこの3つともほぼ同じなので、桜巡りをしてみるのはいかがでしょうか!
島根県指定天然記念物
金谷の城山桜
指定昭和51年4月30日
城山桜は、樹齢600年くらいといわれるエドヒガン(江戸彼岸) の巨木で、例年4月初旬に小さな淡紅白色の一重の花で満開となり ます。
桜は入船山城を築いた澄川氏が、金谷の地に移り住んだ際に城の 出丸部分(字下丸茂)にあたる所に植えたと伝えられ、幹は地面ら50cmのところで4本に枝分かれしており、分枝下の幹の周りは 6.67m、根元周囲7.15m、 樹高15mで、枝張りは東 西に20m、南北に20m広 がっています。
近世になると澄川氏は大 森銀山の直轄地である津毛 丸山越山を管理する山年寄 を務め、桜の地はその後豊 川氏の墓所となりました。
平成25年3月
益田市教育委員会