小奴可の要害桜は「東城の三本桜」の一つ
庄原市の東に位置する東城町、ここには樹齢数百年級の一本桜が多く残る場所として有名です。
特に今回紹介する「小奴可の要害桜」の他、「森湯谷のエドヒガン」と「千鳥別尺のヤマザクラ」の合わせて3つの桜を「東城の三本桜」と呼び、いずれも広島県の天然記念物にしていされているものです。
湯谷森のエドヒガンはこちらで紹介しています。
小奴可の要害桜プロフィール
小奴可の要害桜は、亀山城の城跡に植樹されたものといい、城を護るという意味から要害桜と名付けられたそうで、推定樹齢は500年、幹囲は5.7メートル、樹高は18メートルの巨樹です。
小奴可の要害桜の見ごろは?
現地の案内板には「毎年4月中旬みごとな花をつけます」とあります。
訪問した2019年は寒い日が続いたこともあり、桜の開花は6日遅れという場所が多かったのですが、4月17日に満開となりました。
写真はすべて4月17日から18日にかけて撮影したものです。
運よくライトアップも始まっていましたのでその様子もあわせて紹介してみたいと思います。
小奴可の要害桜の場所について
場所のおさらいのため、地図を載せておきます。
アクセスは中国自動車道、東城インターを降り、国道314号線を北上、約30分程です。
小奴可の要害桜 住所 | 広島県庄原市東城町小奴可字要害1866番地外4 |
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高速からはほとんど国道を走りますので、道路事情は悪くないです。
国道から要害桜の駐車場まではわずか500メートル程です。
ただ、最寄りの駐車場は駐車台数もそれほど多くないので、土日などのピーク時は混雑すると思われます。
「臨時駐車場」の看板も出ていましたので、そちらを利用となる可能性大かもしれません。
写真は要害桜への最寄の駐車場、ここからだと坂道を登ってすぐです。
要害桜の入り口付近の様子です。ここから階段が続いており、要害桜の裏側にでます。
登った先にはスイセンやきれいな花も植えられていますよ。
水田には水が張られており「鏡桜」を見ることができました。
朝日を浴びる要害桜。時間は午前7時ごろです。太陽は山側からのぞきます。
要害桜の奥の山に沿うようにして階段が続いており、登った先には「二の丸跡」の広場になっています。むかしお城があった名残ですね。
ここまで登ると要害桜を見下ろすように鑑賞することができます。
小奴可の要害桜、ライトアップの様子
では、今回楽しみにしていたライトアップの様子もあわせてどうぞ。
ライトアップは日没から21時までとなっていました。(2019年)
今回は桜メインとしましたが、夜空に浮かぶ星空もキレイです。
見る角度により姿を変えるのも面白いです。
気が付けば月も出ていました。曇りにならなくてよかった!
とても神秘的な夜桜でした。
この日はライトアップの初日とあって、多くの方が訪れていました。
ずいぶんと遠方からおいでになった方もおられ、他の東城三本桜の情報も聞くことができました。
どうやら、森湯谷もほぼ満開、千鳥別尺はまだつぼみだということです。
東城三本桜は一度に見頃を迎えることがないので、なかなかもどかしいところ・・・
千鳥別尺は広島県でも一番最後に花見ができる桜なんだそうです。
小奴可の要害桜
エドヒガンの分布は、日本(本州、四国、九州)、朝鮮半島南部、中国大陸中部に自生しています。
この桜は、城山(亀山城)の跡地に植樹され、地元の人々から要害桜の名で古くから親しまれ、大切に保護されてきたためこのような大木になったものです。
以前、この地方では、この花の咲くころを苗代をつくる目安としたことから「苗代桜」とも呼ばれ、広島県指定のサクラでは県内第1の巨樹で、その姿は壮大かつ美麗であり、毎年4月中旬みごとな花をつけます。
この要害桜は、巨樹として重要なだけでなく、古くから人々の生活に深くかかわってきたことにおいても意義が大きく、学術上貴重な存在です。
先日訪れた「醍醐桜」にも勝るとも劣らない美麗な桜でした。